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ギャラクシアン☆日記
タイトルに意味はありません。別に星々が砕けるわけでもありません。「!!!」管理人の不定期の日記です。
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かめのです。先日、御手洗潔シリーズの最新作『追憶のカシュガル』を読了したのですが・・・いや、こう云うストーリーの作り方は『溺れる人魚』や『ロシア幽霊軍艦事件』なんかでも見られたのですが、今回でよりいっそう顕著になった気がしました。ミステリではなくて、もはや旅行記では・・・ってゆーか、別に御手洗のキャラクターを使用しなくても良い話なのでは・・・? などと、ボーゼンとしながら読んでしまいました。石岡くんが出てきてくれたら、セーフだったのですが、まったく出てこなかったので、ややアウトでした。

さて、それ以外にも今週は、古本屋から発掘してきた森山大道の『犬の記憶』を読みました。





寺山修司いわく、彼は「ハキダメを美しく撮る」人らしいです。実際、桐野夏生の小説の表紙に使用されている写真がひっそりと収録されているのですが、その後ろ姿の少女は本当にクールです。
写真半分作文半分、と云った内容なのですが、文章も非常に上手いです。双子の死別したお兄さん・一道のことについて書いている一文があるのですが、掴みと云うか、いっきに世界観に放りこまれるような感覚を受けますね。
昔、HEPの屋上で彼の写真展をやっていたのですが、見事に行き逃したなあ・・・と今さらながら、残念です。
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かめのです。
自分の中で毎年恒例になっている、下賀茂神社の古本市にいってきました。
12時くらいに到着して、4時間くらいだらだら彷徨った結果、文庫本を4冊程掘り出しました。

*金井美恵子『愛の生活』
*夏目漱石『吾輩は猫である』
*福永武彦『廃市・飛ぶ男』
*ジュネ『花のノートルダム』

1冊目は長い間、文庫本でないものかと探していた1冊。本当は同じ作者の『恋愛太平記2』があればベストだったのですが、これでも満足。2冊目は書くのもはずかしくなるくらい今さらば1冊なのですが、最近これのパロディ(?)として書かれた内田百閒の『贋作吾輩は猫である』なるものを読んで、のたうちまわるくらい笑わせてもらったのですが、そーいえばオリジナルを読んでねーや、と思い、購入。まあ、ブックオフでも買えそうですが、岩波文庫発行のものなので、表紙がムカつかないで良かったのです。3冊目はこの作者のSFっぽさが気になっていたので、つい。4冊目はもうこのあたりになるとだいぶ疲弊していて、「訳もそうとう古いし、この状態の本で500円はないんじゃねーの? これだったら光文社から出ている新訳文庫を新品で買えば値段も変わらないのでは?」・・・と、内なる自分の何人かはそう助言してくれていたのですが、気がついたら既に購入した後でした。その日、自分があまり冷静でないと云う自覚はありました。
しかし、倉橋由美子の『交歓』を買おうか買うまいか迷い(読んだ覚えは確実にある・・・しかしそれは図書館で借りて読んだのか、文庫を買ってきて読んだのか・・・)、買わないと云う判断はかろうじてできたようです。家に帰ったら本棚にフツーにならんでいたという・・・たすかったー。来年もまたいこうと思います。
かめのです。
洗濯を干そうとしたら雨が降ってくるし、明日我が家に来る予定だったキョーコは急遽予定を変更するし、で、人生に簡単に絶望しかけています。うう。今日は円もキョーコの家に泊まりにいっていて留守なので(ってゆーか、変わった行き来ですよね;;)ひとりで読書にいそしむことにします。



先日、梅田のかっぱ横丁の古本屋でゲットいたしました。 上下巻セットで700円・・・別に安くはないが既に絶版だし、図書館でもどうやら書庫に入っているっぽい古さなのでいいかー、と思って購入しました。同時に『ポポイ』(こっちは200円でした☆★)も購入。
倉橋由美子は小説以外では、文学論とか、小説の書き方(ちょっとちがう?)のようなものは書いているのですけれど、日常・身辺の雑記はあんまり書いていないのです。が、この『わたしのなかのかれへ』は、そんなめずらしい倉橋由美子が見られます。デビューした時の年代から書いていた雑文も収録してくれているし、ジャンルも文学以外に旅行記とか音楽の評論とかもあるし、「学生たち、驕るなかれ」なんて一文もあって、ちょっとアジテーションっぽいぞ、と、思ったりしました。
倉橋由美子は晩年はけっこう作風が固定(・・・でも作家ってみんなそうかも;;)してしまったのですが、文体は死ぬまで崩れなかった稀有な人だと思います。 晩年ってみんな体になにかしら支障をきたすし、きたすと特にエッセイの類は読んでいられないんですよね・・・身体に対する愚痴が書かれるのも疲れるけれど、なにより文章がこわれてくる。百閒先生や金井美恵子(はまだ生きてるけど)の晩年のエッセイは、読むとやっぱりしんどいです。 倉橋由美子は、まあ、彼らより作品数は絶対的に少ないですが、でも文体に自信をもっていた人だったようで、確かにいつ読んでもブレのなさを感じます。
かめのです。
先週くらいからまたもやなんとなく活力のわかない日々を送っています・・・ううむ、夏なのにもったいない・・・と思いつつも図書館にいって本を物色すること(と云うか今自分が何を読みたいのか考えること)がめんどくさくて、本棚におさまっている本をだらだら読んでいます。



『夢野久作全集1』と云うのは、全集の中では異色で、夢野久作が「夢野久作」と云うペンネームを使う前に書かれた童話が収録されています。
童話と銘うたれていても、あんまり教訓的な話はなく、長編『白髪小僧』とかは話の構成がほとんどあの『ドグラ・マグラ』と一緒です。つまり、自分の見た夢が夢ではなく実は現実のようであったり、記憶喪失に陥って前後不覚になっているといきなり第三者が架空の話を語りだすと、どうもそれが自分の分身だったり、分身じゃなくて自分自身のことだったり、いや、どうもそれも全部嘘だったり・・・と、頭がおかしくなりそうです。
その中で『豚吉とヒョロ子』と云う話はなかなか面白かったです。ヒジョーに痛快でした。
ある村に豚吉と云う身長は三尺(90cm?)しかないものの、体重は常人の3、4倍はある男と、身長は一丈八尺(5m40cm!?)あるけれど、棹のようにやせていて、常人の5、6倍は力があるヒョロ子が、村人に面白がって結婚させられそうに(ひどい;;)なったので、あわてて村を脱出。自分たちをフツーの体に治してくれるお医者様を探して旅に出る・・・と云うお話です。
2人とも珍しい体型なので、行く先々で困難が。馬車に乗れなかったり(馬車がひっくりかえるから)、見世物小屋に売り飛ばされそうになったり、井戸に落ちた子供を助けようとしたら、逆に井戸にひっかかったり。まあ、豚吉は残念なことにただのデブ(え?)だったりするのですが、ヒョロ子がすごい。常人とは違う体型を理由に川の渡し賃を倍とられそうになると、憤って豚吉を背負って川を泳いで横断。見世物小屋の檻につかまったときは、ヒョロ長い体を駆使して檻を脱出。そばにあった丸太を用いて豚吉の檻も壊してやる。井戸にひっかかって、クレーンをつかっても救出できなかった豚吉を、両足をひっぱるだけでやすやすとひっこぬく・・・などなど、彼女は夢野文学屈指のヒロインだと思いました。
さらに強力なサブキャラクターとして、無茶先生なる名医がいるのですが、このお医者さん、患者が死のうがバラバラになろうが治療できるスバラシイ名医(医?)なのですが、すごい筋肉質で、そしてなぜか全裸です。お酒は樽で飲み、豚吉とヒョロ子が訪ねていったときは健康体操の最中でした。この無茶先生をふくめて宿屋に泊ろうとした豚吉とヒョロ子は言下に断られました・・・これに無茶先生は激怒するのですが、まあ、当然だよなあ;;

だいぶ長くなりましたが、『豚吉とヒョロ子』おすすめです。と云っても、角川とかの文庫にはどうも収録されていないようなので残念です。
かめのです。 昨夜、わが家のキッチンからありとあらゆるものが落下してきたことは、円が書いていましたが、実は風呂場からも吸盤式のタオルかけやシャンプーの棚などが落下していました。・・・なんでだろう?? 暑さの所為??
わが家では未だにクーラーをつけていなくて、なんとなく勝ち組だと思いこんでいたのですが、もしかしてまちがっているのかもしれません。いや、でもまだつけないけどね。
最近、と云うか今年になってから森博嗣をがしがし読みまくっていて、彼の代表的なシリーズはだいたい読み終わってしまったので、こんなのを読んでいました。




面白い・・・と、云うよりも、なんだか不思議な小説でした。ミステリなのか、と期待をいだかせるような書き方をしていて、でも、あれ、結局ミステリじゃない? みたいな。全体的にゆる~い雰囲気で、三人称でも一人称でもない変な文体。森博嗣の作品が好きな人より、森博嗣自体のファンの人にはウケそうです。なんちゃってノンフィクションとしても読めますし。・・・こんなに語っておきつつ、個人的には、ふいーん、と云うカンジでした;; 最近本読んでないんだよなあ・・・。